冬になると酒販店や酒蔵で「しぼりたて」という言葉を見かける機会が増えます。日本酒好きにとっては季節の到来を感じる言葉ですが、初心者には新酒との違いが分かりにくいかもしれません。結論から言えば、しぼりたてとは搾った直後に近い状態で出荷される日本酒のことで、フレッシュさと躍動感が最大の魅力です。
その年最初に楽しめる日本酒として人気が高く、毎年発売を楽しみにする人も少なくありません。この記事ではしぼりたての意味や特徴、新酒との違いについて整理します。
しぼりたてとは
しぼりたてとは、
醪(もろみ)を搾った後、
できるだけ早い段階で出荷される日本酒
を指します。
通常の日本酒では、
- 貯蔵
- 熟成
- 火入れ
などの工程を経て出荷されます。
一方でしぼりたては、その工程を最小限にして出荷されることが特徴です。
日本酒を搾るとは
日本酒は発酵後の醪を搾ることで液体になります。
この工程を
上槽(じょうそう)
と呼びます。
上槽直後の酒は非常に若々しく、
発酵由来の個性を強く感じられます。
しぼりたては、その魅力をそのまま楽しむための酒です。
新酒との違い
混同されることが多い言葉です。
新酒
その酒造年度に造られた新しい酒
しぼりたて
搾った直後に近い状態で出荷された酒
つまり、
しぼりたては新酒の一種
という関係になります。
すべてのしぼりたては新酒ですが、
すべての新酒がしぼりたてではありません。
しぼりたての特徴
フレッシュな香り
最大の魅力です。
グラスに注ぐと、
- リンゴ
- 洋梨
- 青リンゴ
を思わせる香りが広がることがあります。
若々しい味わい
口に含むと躍動感があります。
微発泡感
発酵由来の炭酸を感じる酒もあります。
力強さ
熟成酒にはない勢いがあります。
しぼりたてに多いタイプ
生酒
火入れをしないタイプです。
フレッシュさを最大限に楽しめます。
生原酒
加水調整を行わない酒です。
アルコール度数17〜19%程度になることもあります。
純米吟醸
華やかな香りとの相性が良いカテゴリーです。
数値から見るしぼりたて
しぼりたてには様々な設計がありますが、
- 日本酒度 +2〜+6
- 酸度 1.2〜1.5
- アルコール度数 15〜18%
程度を見かけることがあります。
もちろん蔵によって考え方は異なります。
数字よりもフレッシュさが魅力のカテゴリーと言えるでしょう。
酒米による違い
山田錦
香りを感じやすい酒になりやすい特徴があります。
雄町
旨味のあるしぼりたてになることがあります。
五百万石
軽快で爽やかな印象になりやすい酒米です。
同じしぼりたてでも個性は大きく異なります。
しぼりたての楽しみ方
冷酒
5〜10℃程度がおすすめです。
香りや発泡感を感じやすくなります。
ワイングラス
香りを楽しみやすくなります。
飲み比べ
異なる酒蔵のしぼりたてを比較すると面白い発見があります。
鼻に抜ける香りや余韻の違いも魅力です。
しぼりたてはこんな人に向いている
フレッシュな酒が好き
最もおすすめです。
季節感を楽しみたい
冬から春にかけての旬を感じられます。
日本酒初心者
飲みやすいタイプも多く存在します。
私は日本酒の季節感を最も強く感じられるのが、しぼりたてだと考えています。
酒蔵の一年の始まりを味わえるからです。
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よくある質問
しぼりたてと新酒は同じですか?
同じではありません。しぼりたては新酒の一種ですが、新酒すべてがしぼりたてではありません。
しぼりたては生酒ですか?
生酒であることが多いですが、火入れされたしぼりたても存在します。
しぼりたてはいつ飲めますか?
主に11月から春先にかけて流通します。
初心者にも向いていますか?
向いています。フレッシュで飲みやすい銘柄も多くあります。
日本酒イベントでしぼりたてを楽しめますか?
冬から春のイベントでは特集されることがあります。20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。
まとめ
しぼりたてとは、搾ったばかりの日本酒をできるだけ早く楽しむための季節限定カテゴリーです。フレッシュな香りや若々しい味わい、微発泡感など、熟成酒にはない魅力があります。新酒文化を理解する入口としても最適であり、日本酒の季節感を体験できる存在です。冬の訪れを感じたら、ぜひ一度しぼりたてを味わってみてください。