「2日前に、日本ソムリエ協会さんのSAKE DIPLOMA(酒ディプロマ)という資格に、合格いたしました」

拍手と歓声が会場を包んだ。2026年10月18日(日)午前11時30分、東京ポートシティ竹芝。超吟醸祭2026の2日目、最初のステージとなる第4部に登壇した声優・アーティストの安野希世乃さんは、温めていた報告をこのステージで発表した。

今年で4回目を迎えた超吟醸祭に、安野さんは2回目の開催から3年連続の出演。「朝の11時半って、日本酒飲んでいい時間だったんですね」と会場を笑わせてから始まった90分(実際は熱量のあまり30分押した)は、資格取得で磨きがかかったテイスティングコメントと、登壇7蔵がすべて東北という"ファミリー感"に貫かれた回になった。進行は昨年に続きフリーアナウンサーの竹内里奈さん。乾杯トークショーは琉球酒豪伝説の協賛で行われた。

第4部に登壇した安野希世乃さん(10月18日・東京ポートシティ竹芝)
第4部に登壇した安野希世乃さん(10月18日・東京ポートシティ竹芝)

ステージでの合格発表──7,000問と自筆2万文字の夏

協賛の琉球酒豪伝説にちなんだ「酒豪伝説な一面」を聞かれた安野さん。一つ目は、ペアリングを大事にするお寿司屋さんで「一貫出てくるたびに一種類の日本酒を出してくるレベルのペアリングで、1日で19種類の日本酒を楽しませていただいた」という武勇伝(しかも二日酔いなし)。そして二つ目が、冒頭の合格発表だった。

勉強量を聞かれると、「多分トータルで7,000問ぐらい解いて」「筆記試験に関しては自分の手で2万文字ぐらい書いて」「お盆とシルバーウィークを返上して死ぬほど勉強しておりました」。通っていたスクール、アカデミー・デュ・ヴァンの先生の最後の教えが「皆さん、徳を積んでください。道端のゴミを拾ったり、ご老人に優しくしたりして」だったという逸話まで飛び出した。

この資格がどれほどのものかは、後のステージで南部美人の久慈浩介社長が証明してみせる。「蔵元の皆さん、酒ディプロマ持ってる人──見てください、こんな状況です。僕、取れません、難しくて」。挙がる手はなかった。「これからは安野さんはお酒の先生も兼ねてますので、言われたお酒は全部皆さん飲んでくださいね」

鏡開き──登壇7蔵がすべて東北、「安野家ファミリー」

島崎理事長(日本吟醸酒協会)の挨拶に続いて、恒例の鏡開き。この日登壇したのは、涌谷町(宮城)、内ヶ崎酒造店(宮城)、浜千鳥(岩手)、菊の司酒造(岩手)、天寿酒造(秋田)、米鶴酒造(山形)、秋田清酒(秋田)の7蔵だ。

「今気づいちゃったんですけど、私のこのトークショーのターンにご一緒していただく蔵元の皆さんって、全部東北じゃないですか。すごく嬉しい」と宮城県出身の安野さん。「東北ファミリーですね」。全ステージで解説役を務める岩手・南部美人の久慈浩介社長も「私も岩手県ですので、安野ファミリーでございます」と合流し、会場の掛け声「よいしょ、よいしょ、よいしょ」で樽が開いた。

南部美人・久慈浩介社長

🎙 この祭典の解説役

「南部美人」(岩手・二戸)の五代目蔵元・久慈浩介社長。昨年まで日本吟醸酒協会の理事長を務め、超吟醸祭2026では2日間・全6部のステージに立ち続けて、各蔵の酒と造りをその場で解説した。

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写真出典: 南部美人公式サイト

登壇7蔵すべて東北、「安野家ファミリー」での鏡開き
登壇7蔵すべて東北、「安野家ファミリー」での鏡開き
当日の投影スライド: 第4部 出演: 安野希世乃/登壇酒蔵: 涌谷町・内ヶ崎酒造店・浜千鳥・菊の司酒造・天寿酒造・米鶴酒造・秋田清酒
当日の投影スライド: 第4部 出演: 安野希世乃/登壇酒蔵: 涌谷町・内ヶ崎酒造店・浜千鳥・菊の司酒造・天寿酒造・米鶴酒造・秋田清酒

ここからの乾杯リレーも、当日スクリーンに投影されたスライドとともに登壇順に振り返る。

一蔵目・涌谷町「花時雨」──自分の酒を、故郷の仲間と

投影スライド: 一蔵目 涌谷町(宮城県)登壇酒: 純米大吟醸「花時雨」
投影スライド: 一蔵目 涌谷町(宮城県)登壇酒: 純米大吟醸「花時雨」

リレーの先頭は、安野さんの故郷・宮城県涌谷町。安野さんがプロデュースする日本酒の第2弾、純米大吟醸「花時雨」だ。マイクを握ったのは酒蔵ではなく「涌谷町役場に勤めております、金野と申します」。第1弾「稀世」は石巻の平孝酒造が醸したが、今年からは隣町・美里町の川敬商店が醸す。涌谷町で栽培した酒米「蔵の華」を100%使い、40%まで磨いた一本。今年6月にリリースされたばかりの初年度、約1,500本のファーストロットだ。

味の方向性は、安野さん自身が蔵に足を運び、川敬商店の川名さんと詰めた。「食中酒にもなるような、日本酒初心者の方にも飲みやすく、まろやかで優しい甘みが感じられるような方向性を目指していただきたい」「和梨のような、みずみずしく軽い甘さでちょっと苦いという部分を」──そんな注文が、6月の新酒で「すごいそれを叶えていただけた」という。酵母は香り高い「きょうかい1801」。

名前の由来も語られた。「花時雨」は安野さんの1stフルアルバムに入っている曲名と同じ。「涌谷町は桜が有名で、わくや城周辺は桜の名所なんです。すぐそばに川が流れていて、桜吹雪が雨とともに川に流れ込み、それがいつか日本酒の一滴につながる……そんな情景が浮かんだんです」

安野希世乃さん

🍶 この一杯、どうでした?

純米大吟醸 花時雨(涌谷町×川敬商店/宮城・蔵の華100%)

「やっぱり秋になって、円熟みが増しておりますね」(久慈社長も「まろやかさ半端ない」「欠点全くないですね」「酒蔵が見て本当に素晴らしい、見本のお酒です」)

涌谷町との乾杯
涌谷町との乾杯

川敬商店は、宮城の7蔵が共同で一本を醸すプロジェクト「DATE SEVEN」の今年の筆頭蔵でもあり、川名さんが歌舞伎好きなことから今年のラベルは歌舞伎風──という裏話も。販売は涌谷町内の酒屋限定で、ふるさと納税と最上商店の通信販売でも入手できる。この日はステージで特設サイトのQRコードも初披露された。久慈社長いわく「冷蔵庫に入れとけば3、4年全然大丈夫。ファーストロットは貴重ですよ、取っておいた方がいい」。

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二蔵目・内ヶ崎酒造店「鳳陽だるま」──360年の蔵と、両目の入った青だるま

投影スライド: 二蔵目 内ヶ崎酒造店(宮城県)登壇酒: 純米大吟醸 鳳陽だるま
投影スライド: 二蔵目 内ヶ崎酒造店(宮城県)登壇酒: 純米大吟醸 鳳陽だるま

続いては360年の歴史を誇る宮城・富谷市の内ヶ崎酒造店。「誰も生まれてないもんね」と久慈社長が茶化す3.5世紀の老舗だ。青い瓶をだるまに見立てた「純米大吟醸 鳳陽だるま」は、宮城の伝統工芸「青だるま」──一般的な赤だるまと違い、最初から両目が入っている守り神──を瓶にプリントした一本。米は2020年2月にデビューした宮城の新しい酒米「銀のいろは」を使う。

安野希世乃さん

🍶 この一杯、どうでした?

純米大吟醸 鳳陽だるま(内ヶ崎酒造店/宮城・富谷、銀のいろは)

「できたてをフリーズドライしたかのような、ついさっきできましたみたいな新鮮なお味」「すっごくおいしいですね。ジューシーです。飲みすぎますこれは」

内ヶ崎酒造店との乾杯
内ヶ崎酒造店との乾杯

去年の酒とは思えないフレッシュさの秘密は、社長杜氏の徹底した温度管理。「絞った時が一番お酒の美味しい状態」という信念で、「麹が元気じゃないと、いい酒はできない」と一麹・二麹の段階にこだわり抜く。「銀のいろはをきちんと意識して飲めたのは今回が初めて。もっとキリッとしたスリムな仕上がりになる酒米なんだろうなって勝手に思ってたんですよ。でもこんなに魅力的な肉付き感も感じられて」と安野さん。SAKE DIPLOMAホルダーの分析が早速冴える。

三蔵目・浜千鳥「結の香」──"ジュニア"、伝説のステージで人気者に

投影スライド: 三蔵目 浜千鳥(岩手県)登壇酒: 浜千鳥 純米大吟醸 結の香
投影スライド: 三蔵目 浜千鳥(岩手県)登壇酒: 浜千鳥 純米大吟醸 結の香

岩手・釜石市の浜千鳥(1923年創業)からは、岩手オリジナルの酒米「結の香」を40%まで磨いた純米大吟醸。登壇したのは蔵元の息子の新里さん。久慈社長が「社長の息子ですので、よろしくしてやってください」と紹介し、続けてすかさず「ジュニアです」。以後この回の愛されキャラとなった。

安野希世乃さん

🍶 この一杯、どうでした?

浜千鳥 純米大吟醸 結の香(浜千鳥/岩手・釜石)

「甘さもしっかりしてるんですけど、炊きたてのお米感のふわーっていう味わいが、すごく柔らかく広がりますね。米感が強いけど、すごく上品で綺麗な柔らかいお酒です、ジュニア」

浜千鳥との乾杯
浜千鳥との乾杯

「結の香、飲んだの初めてでございます」と安野さん。「勉強し始めてから、各県がこんなに精力的にオリジナルの酒米を作られているんだということを初めて知りました。もう3つ目で酒米が全部違いますね」──この日の7蔵は、実際に7種すべて酒米が異なるラインナップだった。

四蔵目・菊の司酒造「心星」──岩手最古の蔵と、社長令嬢と

投影スライド: 四蔵目 菊の司酒造(岩手県)登壇酒: 菊の司 心星 -Shinboshi-
投影スライド: 四蔵目 菊の司酒造(岩手県)登壇酒: 菊の司 心星 -Shinboshi-

1772年創業、岩手で最も古い酒蔵・菊の司酒造。蔵を盛岡から雫石町へ移し、岩手山の井戸水と、工場の裏や雫石の自社田で育てた酒米「ぎんおとめ」で醸す。登壇した山田さんは社長の娘──ジュニアに続いて「お嬢」の呼び名が定着した。持参したのは一番人気の「菊の司 心星 -Shinboshi-」。「甘みと酸味のバランスが特徴的で、直近5年で23個の金賞や賞を世界でいただいております」

安野希世乃さん

🍶 この一杯、どうでした?

菊の司 心星 -Shinboshi-(菊の司酒造/岩手・雫石、ぎんおとめ)

「口に入れた瞬間のインパクト、パチンとくる感じがすごくあって。コクのある、広めにふわーって広がる苦味があって──私、後味苦いお酒大好きなんですよ」

菊の司酒造との乾杯
菊の司酒造との乾杯

「苦味っていうのは悪い言葉じゃなくて、非常に味を締めてくれてる。ダランといかないでビシッと締まってる」と久慈社長が解説を重ねる。ブースでは、32歳の女性杜氏(昨年の全国新酒鑑評会で金賞)が手がける生酒「innocent」など4種が注がれていると聞いて、会場がまたざわついた。

五蔵目・天寿酒造「鳥海山 吟味良香 生」──りんどうの花から生まれた酵母

投影スライド: 五蔵目 天寿酒造(秋田県)登壇酒: 純米吟醸 鳥海山 吟味良香 生
投影スライド: 五蔵目 天寿酒造(秋田県)登壇酒: 純米吟醸 鳥海山 吟味良香 生

秋田・由利本荘市、鳥海山の伏流水で醸す天寿酒造(1830年創業)は、通年生で展開する「純米吟醸 鳥海山 吟味良香」の、まだ世に出ていないロットを「今日皆様のために」持ち込んだ。米は全国の酒米生産量4位という秋田酒こまち。

安野希世乃さん

🍶 この一杯、どうでした?

純米吟醸 鳥海山 吟味良香 生(天寿酒造/秋田・由利本荘、秋田酒こまち)

「トップノートが軽い。すごい打点が高いっていう感じがします」「花がわって開いたかのように、ブワッて香りが広がりますね」

天寿酒造との乾杯
天寿酒造との乾杯

久慈社長も「生酒でこの時期のこのレベルってちょっと信じられない」「春先はもっと渋かったと思うんですけど、多分一番今開いてるよね。この時期にベストを合わせてきてくださった」と舌を巻く。ブースには、地元の花「鳥海りんどう」から東京農業大学が6年がかりで分離した花酵母のお酒や、昨年の秋田県の品評会で知事賞・首席をとったお酒も。「私も花酵母の日本酒めっちゃ飲んでみたくて、後で遊びに行っちゃうかもしれないです」

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六蔵目・米鶴酒造「超辛純米大吟醸」──裏ラベルに"合う料理"を書く蔵

投影スライド: 六蔵目 米鶴酒造(山形県)
投影スライド: 六蔵目 米鶴酒造(山形県)

山形・高畠町の米鶴酒造(1697年創業)は、首から「試飲用グラス」を下げた社長が登壇。注がれたのは「超辛純米大吟醸」だ。「純米大吟醸ってフルーティーで爽やかなイメージが当然あるんですけれども、僕らのこの超辛純米大吟醸はそれとは真逆で、スカッとドライに。いわゆるアサヒのスーパードライ、そんな立ち位置を狙っている」。小道具として、蔵の最高峰「米鶴 純米大吟醸 天に舞う鶴の輝き 袋取り」のボトルも披露された。

安野希世乃さん

🍶 この一杯、どうでした?

米鶴 超辛純米大吟醸(米鶴酒造/山形・高畠)

「日本酒を表現する基本的な味覚には含まれないんですけど、私たまに感じる風味が1つありまして、塩味なんですよ。こちらの日本酒はそれを感じる。だからこそお食事といろいろ合わせる可能性がすごく広そうだなって感じられる食中酒」

米鶴酒造との乾杯
米鶴酒造との乾杯

米鶴のこだわりは裏ラベルに「合わせるといい料理」を明記すること。この一本には、アサリの酒蒸し、焼き鳥、おでん、かきフライ、プレーンオムレツ、八宝菜、えびしんじょう、えびしゅうまい、焼き餃子──と読み上げるだけで一杯いけるラインナップが並ぶ。蔵のある高畠町は米沢牛の産地で、焼肉店でも採用されているという。1983年から地元農家と酒米栽培に取り組み、1993年には酒米「亀粋」の品種登録も果たした、米づくりから手がける蔵だ。

七蔵目・秋田清酒「刈穂 大吟醸 耕雲」──「宇宙を感じました」

投影スライド: 七蔵目 秋田清酒(秋田県)登壇酒: 刈穂 大吟醸 耕雲
投影スライド: 七蔵目 秋田清酒(秋田県)登壇酒: 刈穂 大吟醸 耕雲

トリは秋田・大仙市(日本三大花火の大曲)の秋田清酒。「刈穂 大吟醸 耕雲」は、山田錦を35%まで磨き、秋田が一番寒い1月にタンク1本だけ仕込む限定酒。しかも先月、フランスで表彰式が行われた世界的な日本酒コンペ「Kura Master」で大吟醸部門の1位に輝いたばかりの一本だ。

安野希世乃さん

🍶 この一杯、どうでした?

刈穂 大吟醸 耕雲(秋田清酒/秋田・大仙、山田錦35%)

「すごい宇宙を感じました。小宇宙。この一杯の中で完成されていて、統一感もあるというか、もうマスターピースっていう感じがします」「こんなに滑らかで柔らかい山廃、初めて飲みました」

秋田清酒との乾杯
秋田清酒との乾杯

造りは伝統の山廃仕込み・無添加の酒母。ミネラルの多い硬水で仕込むのに柔らかいという「相反」ぶりに、「硬水……硬水で作って山廃仕込みで作って、なんでこんなに柔らかいの」と安野さんの分析モードが止まらない。「うちの杜氏も陸上自衛隊出身でゴリゴリなんですけど、酒はすごく柔らかい。ちょっと不思議なお酒です」と蔵元が締めて、7蔵の飲み比べは幕を閉じた。

総括を求められた安野さんは、こう振り返った。

「ずっと美味いしか言ってなかったと思うんですけど。やっぱり各蔵の作り方の違いのお話も今年はじっくり聞けた気がしますし、酒米なんかにも注目しながら──今日だから飲めるお酒もきっとここにはたくさんあると思います。全部美味しかったです!」

質問コーナー──「日本酒は、日本が誇る国宝」

後半は、Xで募った質問に安野さんが答えるコーナー。久慈社長が蔵元グッズの当たる抽選会の案内で客席を回りながらの進行だ。

今ハマっているお酒のあてには、季節ものを即答。「秋は絶対サンマをあてに飲みたいですね。サンマにすだちを絞って、キュッと。結構いろいろ合う日本酒、幅広くなると思うので」

初めて出会うお酒が並んでいるとき、どう選ぶかという質問には、持論の「一期一会」論。「『今日はレア酒入ってますよ』『なかなか飲めないやつありますよ』って言われたら、自分の好みとか関係なく、とりあえずじゃあそれ一杯くださいって言っちゃうと思います。やっぱり日本酒って出会いなので。今日だから飲める一杯っていうのは大切に味わって、記憶に残していきたい」

お酒に弱いけれど日本酒を楽しみたいという方へは、SAKE DIPLOMAらしい実践的な助言。「裏面のアルコール度数が11度とか12度とか、低アルコール酒と呼ばれる日本酒を昨今いろんな蔵さんが出してくださっている。まずはアルコール度数に着目して優しめなものを選んでみる」「外で飲むなら『あまり得意じゃないんですけど』とお店に伝えて、周りにどんどん頼っていっちゃいましょう。『僕のために選んでください』ぐらい言っちゃっても大丈夫です」

質問に答える安野希世乃さん
質問に答える安野希世乃さん

そして**「日本酒のプロ声優として、お酒の仕事でやってみたいことは?」という質問**に、安野さんは15年のキャリアと重ねて夢を語った。

「日本酒ってもう、日本が誇る国宝なわけじゃないですか。声優も15年目で、海外ではアニメをたくさん知っていただけていて、カナダとかアメリカ、オーストラリア、いろんな場所でアニメイベントにゲストで呼んでもらう機会があったんですよ。いつか、日本酒も持っていきたい。アニメ声優でSAKE DIPLOMAの私が自信を持っておすすめするのでと言いつつ、海外の方にも日本酒をたくさん飲んでいただけるような機会を作っていけたらな、って」

久慈社長が間髪入れずに「一緒に行きましょう、一緒に行きましょうよ」と乗り、「英語の勉強もちょっと頑張ります。日本酒のことをしっかりと優しい言葉で伝えられる人になりたいなというのが野望でございます」と締めくくった。

「日本酒を浴びて、いい声も浴びて」

終演間際、4年間この祭典の司会を務めてきた竹内さんが明かした一言がよかった。「お酒を勧めてくださったのは、安野さんだけなんですよ」。MCなので飲む機会のない彼女にも、安野さんは乾杯のたびに声をかけていた。

最後の挨拶で安野さんは、2日間・全6部のうち「スタートダッシュの回」を締めた。

「よかったらたくさん日本酒を浴びて、いい声も浴びて、思い出に残る1日にしていってください。本日も本当にありがとうございました」

グラスを高く掲げて乾杯する安野さん
グラスを高く掲げて乾杯する安野さん

ステージの最後には、第3部のレポートでも触れた新イベントの告知がVTRで上映された。2027年5月29日(土)・30日(日)、同じ東京ポートシティ竹芝で開催する「ハレサケ」──テーマは「晴れの日に日本酒を」。配られたピンクの枡は今年も記念品だ。

「毎回その日のうちに『来年も出してください』って言ってるんです」と話していた安野さん。久慈社長の答えは「もちろんです。間違いありません」だった。

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