「日本酒知らなかったんですけど、こんなに幅があるんだと思って、びっくりしてます」

3杯目を飲み終えた茜屋日海夏さんが、客席に向かってそう漏らした。2026年10月17日(土)夕方、東京ポートシティ竹芝。全国の42蔵・156銘柄が一堂に集った超吟醸祭2026の初日、第3部のステージだ。

テーマは「いい声と酒を浴びろ」。日本酒を愛してやまない"いい声"のゲストを迎え、鏡開きと乾杯を重ねるトークショーの3番手として登壇したのは、秋田県由利本荘市出身の声優・アーティスト、茜屋日海夏さん。事前インタビューで「辛口が好きかも」と新しい好みを見つけた彼女が、今度は蔵元たちと直接向き合った90分の記録である。進行はフリーアナウンサーの竹内里奈さん。乾杯トークショーは琉球酒豪伝説の協賛で行われた。

第3部に登壇した茜屋日海夏さん(10月17日・東京ポートシティ竹芝)
第3部に登壇した茜屋日海夏さん(10月17日・東京ポートシティ竹芝)

人生初の鏡開き──「皆さんその場を共有しましたよ、私の初めてを」

ステージは日本吟醸酒協会・島崎理事長の挨拶から始まった。「香り華やかで味わいがすっきりと、そして滑らかでエレガントな吟醸酒を、今日は北は秋田から南は大分まで、各蔵自慢の吟醸酒を持ってきております」。協会は約45年前から続く、吟醸酒づくりに注力する蔵元の集まりだ。

開催を祝して行われたのは鏡開き。秋田銘醸、李白酒造、今田酒造本店、吉田金右衛門商店、出羽桜酒造、宮坂醸造──この日のステージに登場する6蔵の蔵元が、大きな樽と茜屋さんを囲んだ。

「ルールはご存知ですか」と問われた茜屋さんは「実はまだわからなくて。ちょっと皆さんと一緒に学ばせていただけたらと」。会場全員の「よいしょ、よいしょ、よいしょ」の掛け声とともに木槌が振り下ろされると、ひときわ大きな拍手が起きた。

「感動しました」と茜屋さん。「皆さんその場を共有しましたよ、私の初めてを」と竹内さんが返し、会場が沸く。

ここでもう一人、ステージに欠かせない人物が紹介された。南部美人(岩手)の久慈浩介社長だ。「私、去年まで理事長をしておりまして。今年からは島崎さんが理事長になって、こういうイベントを無料で手伝って盛り上げなさいということで指名されましたので、盛り上げ係でやってまいりました。時給ゼロ円でございますので、よろしくお願いします」。この自己紹介で一気に空気が温まったが、自称・盛り上げ係はあくまで冗談で、実際は昨年まで日本吟醸酒協会の理事長を務めた蔵元きっての語り手。この後の乾杯リレーでは、各蔵の酒と造りにそのつど専門的な解説を添えていく、この祭典の解説役である。

南部美人・久慈浩介社長

🎙 この祭典の解説役

「南部美人」(岩手・二戸)の五代目蔵元・久慈浩介社長。昨年まで日本吟醸酒協会の理事長を務め、超吟醸祭2026では2日間・全6部のステージに立ち続けて、各蔵の酒と造りをその場で解説した。

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写真出典: 南部美人公式サイト

登壇6蔵に囲まれて、人生初の鏡開き
登壇6蔵に囲まれて、人生初の鏡開き
当日の投影スライド: 第3部 出演: 茜屋日海夏/登壇酒蔵: 秋田銘醸・李白酒造・今田酒造本店・吉田金右衛門商店・出羽桜酒造・宮坂醸造
当日の投影スライド: 第3部 出演: 茜屋日海夏/登壇酒蔵: 秋田銘醸・李白酒造・今田酒造本店・吉田金右衛門商店・出羽桜酒造・宮坂醸造

当日、会場の大型スクリーンに投影されたスライドとともに、登壇順に振り返っていく。

一蔵目・秋田銘醸「美酒爛漫」──地元の乾杯は秋田弁で

投影スライド: 一蔵目 秋田銘醸(秋田県)登壇酒: 美酒爛漫 純米大吟醸 環稲 百田仕込み
投影スライド: 一蔵目 秋田銘醸(秋田県)登壇酒: 美酒爛漫 純米大吟醸 環稲 百田仕込み

リレーの先頭は、茜屋さんの地元・秋田から。湯沢市の秋田銘醸(1922年創業)だ。持ってきたのは、秋田県で開発された酒米「百田(ひゃくでん)」を自社で栽培して醸した一本。「その田んぼに流れているお水が蔵にも流れています。その同じお水で醸したお酒を、ぜひ飲んでいただきたくて」と蔵元。

湯沢市は8割が酒米をつくる「酒米の里」。しかし農家の高齢化で米づくりが細っていく。「それで自分たちで酒米の里を復活させようというところから、米作りを始めました。米の味、水の味というのを楽しんでもらえれば」。5年ほど前から始めた挑戦だという。

地元の蔵との乾杯とあって、掛け声の前に茜屋さんから「お晩でございます」と秋田弁の挨拶が飛び出す場面も。

茜屋日海夏さん

🍶 この一杯、どうでした?

美酒爛漫 純米大吟醸 環稲 百田仕込み(秋田銘醸/秋田・湯沢)

「お水にこだわってらっしゃるっていうのがすごいわかって。味はしっかりしてるんですけど、すごく飲みやすくて、とっても美味しいです」「お米の甘みというか、すごい感じます」

秋田銘醸との乾杯
秋田銘醸との乾杯

「やっぱり秋田県民としては、こういう秋田県のおいしいお酒とか良いところをたくさん広めていきたいので、ぜひ皆さんにもおいしいなって思ってもらえて、友達とシェアとかしてもらえたら嬉しいですね」と茜屋さん。退場間際には爛漫のバッジが手渡され、「嬉しい、大事にします」とこの日の衣装に合わせていた。

二蔵目・李白酒造「月下独酌」──瓶に穴が開いていないか心配になる酒

投影スライド: 二蔵目 李白酒造(島根県)登壇酒: 李白 純米大吟醸 月下独酌
投影スライド: 二蔵目 李白酒造(島根県)登壇酒: 李白 純米大吟醸 月下独酌

続いては島根・松江の李白酒造(1882年創業)。純米大吟醸「月下独酌」は、この協会のイベントで育った看板酒の純米バージョンだという。蔵名「李白」は、松江出身で昭和初期に総理大臣を務めた若槻礼次郎の命名。ロゴの文字も若槻総理の書だと聞いて、茜屋さんも「スペシャルな由来がありますね」と驚く。

「大吟醸なんですけど、そんなに香りをガンガン出すというタイプではなくて。気づいたら飲みすぎてるようなお酒っていうのを目指して作ってるので、瓶に穴が開いてないかなって心配するような感じで飲めるお酒を目指してます」という蔵元の説明に、会場から笑いが起きた。

茜屋日海夏さん

🍶 この一杯、どうでした?

李白 純米大吟醸 月下独酌(李白酒造/島根・松江)

「サラッとして、こちらも飲みやすい」

李白酒造との乾杯
李白酒造との乾杯

おつまみ談義も盛り上がった。蔵元のおすすめは、いわしの一夜干しを「グリルで頭からかじる」。さらにクラッカーにクリームチーズ、その上に島根名物・サバの塩辛を乗せる食べ方を紹介すると、「ちょっといいですか。私、毎日サバ缶生活してるんです」と茜屋さん。美肌と体づくりのために毎日サバ缶を食べているという意外な告白に、久慈社長がすかさず「岩手、サバ缶すごい有名なんですよ」と隣県アピールを挟み、ステージはすっかり宴席の空気になっていく。

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三蔵目・今田酒造本店「富久長 八反草」──「重低音みたいな響き」

投影スライド: 三蔵目 今田酒造本店(広島県)登壇酒: 富久長 八反草 純米吟醸
投影スライド: 三蔵目 今田酒造本店(広島県)登壇酒: 富久長 八反草 純米吟醸

三蔵目は広島・安芸津の今田酒造本店(1868年創業)。安芸津は軟水醸造法を確立した三浦仙三郎を生んだ「吟醸づくり発祥の地」だ。登壇したのは、女性杜氏として全国にその名を知られる今田美穂さん。100年近く栽培が途絶えていた広島の在来品種「八反草」を2001年頃から復活させ、この日は「富久長 八反草 純米吟醸」を注いだ。

茜屋日海夏さん

🍶 この一杯、どうでした?

富久長 八反草 純米吟醸(今田酒造本店/広島・安芸津)

「日本酒ってこの辺でスッと入ってくるんですけど、もっと下の重低音みたいな響きというか。歴史の厚さがすごいです」

今田酒造本店との乾杯
今田酒造本店との乾杯

この「重低音」という表現に、今田杜氏が解説を添える。八反草はほのかな苦味と爽やかな酸がありつつ、飲み込んだ後は喉でスカッと切れるのが特徴なのだという。茜屋さんも「確かに今しっくりきました。苦味は確かにあるんですけど、それがすごい引っかかるわけじゃなくて、そのままスッといいところで入ってくれる。舌触りも良くてとっても美味しいです」。

乾杯のあと、今田杜氏がぽつりと「今日、超緊張しました」と明かすと、会場からひときわ温かい拍手が送られた。

四蔵目・吉田金右衛門商店「雲乃井」──90年前の雨水で醸す

投影スライド: 四蔵目 吉田金右衛門商店(福井県)登壇酒: 雲乃井 純米大吟醸 瑞雲
投影スライド: 四蔵目 吉田金右衛門商店(福井県)登壇酒: 雲乃井 純米大吟醸 瑞雲

福井の吉田金右衛門商店(1871年創業)は、2001酒造年度から純米酒に特化した蔵。福井県で新しく開発された酒米「さかほまれ」で醸した純米大吟醸「雲乃井 瑞雲」を携えてきた。「芳醇な膨らみと、みずみずしい味わい。そういうのを持っているお酒です」と蔵元。

茜屋日海夏さん

🍶 この一杯、どうでした?

雲乃井 純米大吟醸 瑞雲(吉田金右衛門商店/福井・酒米さかほまれ)

「輪郭がすごいはっきりしてる。芳醇さとみずみずしさがすごいうまく同居してる」「味しっかりするんですけど、すごい飲みやすくてスルスル飲んじゃいそうです」

吉田金右衛門商店との乾杯
吉田金右衛門商店との乾杯

茜屋さんが「お水の美しさをすごい感じた」と言うと、蔵元は仕込み水の話をしてくれた。明治時代に敷地内の地下の岩盤を3層くり抜いた井戸の水で、およそ90年前に地上に降った雨が今、湧き出ているのだという。「我々、小さな地の蔵ですので、地元の米と水と人っていうのは基本かなと思って」。その語り口に、茜屋さんは「なんかその、人の温かみをすごい感じました」。

ちょうどこの頃だ。茜屋さんが「ここまで3つ飲み比べてきたんですけど、どれも全然味が違うので。日本酒知らなかったんですけど、こんなに幅があるんだと思って、びっくりしてます」と語ったのは。

五蔵目・出羽桜酒造「一路」──追いかけてくる濃醇さ

投影スライド: 五蔵目 出羽桜酒造(山形県)登壇酒: 出羽桜 純米大吟醸酒 一路
投影スライド: 五蔵目 出羽桜酒造(山形県)登壇酒: 出羽桜 純米大吟醸酒 一路

山形・天童の出羽桜酒造(1892年創業)は、吟醸酒を世に広めたパイオニアとして知られ、純米大吟醸「一路」はインターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)SAKE部門で最高賞「チャンピオン・サケ」を獲得した一本。「とてもフルーティーな味わいなんですけれども、後から濃醇さが追いついてくる」と蔵元が紹介する。

客席から「イケメンボイスで」とリクエストを受けた乾杯のあと──

茜屋日海夏さん

🍶 この一杯、どうでした?

一路 純米大吟醸(出羽桜酒造/山形・天童)

「香りもすごくフルーティーなんですけど、飲んだ瞬間から後から追いかけてくる」「鼻までちゃんと抜けてくる」

出羽桜酒造との乾杯
出羽桜酒造との乾杯

「事前打ち合わせしたかのような完璧なコメント」と蔵元が目を丸くした。極力機械に頼らず、手間暇をかけた手づくりの酒。合わせるなら淡白な白身魚の刺身、天ぷらなら天つゆより塩──と食中酒らしい提案が続く。ブースでは微発泡の「とび六」や、「女性にも愛されるお酒でありたい」という願いが名前に込められた山形の酒米「雪女神」のお酒も注がれていると聞き、茜屋さんは「素敵なネーミング」。

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六蔵目・宮坂醸造「真澄」──7号酵母発祥の蔵のひやおろし

投影スライド: 六蔵目 宮坂醸造(長野県)登壇酒: 真澄 山廃純米吟醸 ひやおろし
投影スライド: 六蔵目 宮坂醸造(長野県)登壇酒: 真澄 山廃純米吟醸 ひやおろし

リレーの最後は長野・諏訪の宮坂醸造(1662年創業)。「真澄」で知られる老舗であり、今から80年前に蔵から発見された「協会7号酵母」の発祥蔵だ。優秀な酵母を選抜・培養して全国の酒蔵に頒布する仕組みの中で、7号酵母は今も多くの蔵で使われ続けている。久慈社長いわく「多分、7号酵母って今、日本の酒蔵で一番使われてる酵母だと思う」。

この日の一本は秋限定の「ひやおろし」。「冬に作ったお酒を春・夏寝かせて、ちょうど9月に入って肌寒くなった頃にリリースをする、そういったお酒になります」という解説に、茜屋さんは深くうなずいていた。

茜屋日海夏さん

🍶 この一杯、どうでした?

真澄 山廃純米吟醸 ひやおろし(宮坂醸造/長野・諏訪)

「口に入ってくるとき、すごくまろやかで。でもやっぱり辛口なので、ちゃんと舌の上でその辛口の感じが残るというか。発祥の地ならではの主人公を感じるというか」

宮坂醸造との乾杯
宮坂醸造との乾杯

「主人公ですって」と久慈社長が笑うと、蔵元は「あんまりうち、主人公を感じさせる酒ないと思うんですけど」と照れながら、「今日、日の目を浴びてしまったので、ここから主役の道を」と返して会場を沸かせた。

6蔵との乾杯リレーを締めくくった茜屋さん
6蔵との乾杯リレーを締めくくった茜屋さん

6蔵を飲み終えた茜屋さんの総括が、この日いちばん蔵元たちに刺さっていたように思う。

「本当にどの酒蔵さんも、全然どれも美味しいのに方向性が違うんで。皆さんやっぱりこの、人の手を大切にというか、一つ一つの工程をすごく大切にされてるんだなっていうのが、それぞれのお酒の味から感じられたので、工程とか見てみたくなりました」

蔵見学の話題になると、久慈社長が「李白さんなんかは『3日で島根に来い』って言ってますから」とすかさず茶々を入れ、「行っちゃう」「絶対楽しい」と笑いに包まれてリレーは幕を閉じた。

質問コーナー──「辛口が好きになってきた」秋田育ちの日本酒遍歴

10分の休憩を挟んだ後半は、XとQRコードで募った質問に茜屋さんが答えるコーナー。会場では蔵元グッズが当たる抽選会も始まり、久慈社長が景品を抱えて客席を回るという自由な空気の中で進んだ。

甘口派か、辛口派かという質問には、「昔は正直、甘口をよく飲んでたんですけど。やっぱり大人になって、このイベントに出させていただくにあたって、インタビューでいろいろ飲ませていただいた結果、辛口が好きになってきたなっていう感じは最近あります」。おつまみは地元・秋田の「いぶりがっこチーズ大好きで、ぜひ合わせてほしいなと思います」。

好きな温度帯を聞かれると、「もうキンキンに冷やしますね、私も。絶対に冷やして飲みます」ときっぱり。縁のある「雪の茅舎」(齋彌酒造店・由利本荘)は「大好きで、絶対冷やして飲むし、冬場はそればっかりかな」。逆におすすめを教えてほしいと客席に水を向けると、質問者は利き酒師の勉強をしたという方で、「日向燗といいますか、ちょっとぼんやり温かい感じで飲むと、特に西の方のお酒だと香りがさらに立って美味しい。お食事にも、おでんとかに合わせやすい」と本格的な回答。「勉強になる」「試してみます」と、ステージと客席で日本酒談義が成立する一幕もあった。

初めてお酒を飲んだ思い出は、「20歳になった時に、東京に住んでる親戚と一緒に住ませてもらってたんで、一緒にお酒を初めて飲んだなっていう記憶があって」。実家は両親も親戚もお酒好き。「秋田の人はでもみんな好きなんじゃないですか」と笑う。年末年始に家族で日本酒を飲むときの食卓は、意外にもきりたんぽ鍋ではなく、お寿司や年越しそば、スーパーのオードブル。ハタハタの卵を醤油漬けにした「ブリコ」の名前が出ると、「あれすごい美味しくて、めっちゃ食べてました」と郷愁たっぷりに語った。

事前インタビューで語った「バイオハザードのレオンとサシ飲みしたい」という妄想の続編を求める質問も飛んだ。今日飲んだ中からレオンにすすめる一本は──「最後に飲んだ長野県の。辛口なんだけどすごい飲みやすくて、いろんな方が飲みやすそうだなって思ったので」と真澄を指名。「レオンが49歳なんですよ、今。なのでちょっと大人な男性にも口当たり完璧だと思います」と、相変わらず細部まで練り込まれたシミュレーションを披露した。

家飲みのおつまみは、自炊派らしい具体的なレシピが飛び出した。カルディなどで買える塩なしプレーンのトルティーヤチップスに、アボカドをすりつぶしてレモン汁・マヨネーズ・塩コショウを合わせた自家製ディップ。「それ結構片手でいける」「左手は酒持って、手がちゃんと両方使えるっていう。おすすめです」

後半はXで募った質問に答えるコーナー
後半はXで募った質問に答えるコーナー

「いい声と酒を浴びろ」──締めの乾杯と、来年5月の約束

終演の時間が近づき、最後のまとめを求められた茜屋さんは、客席に「今日、楽しかったですか。推しの日本酒、見つかりましたか」と問いかけてから、こう締めくくった。

「ぜひぜひ自分なりの好みの日本酒を見つけて、おつまみとかで楽しんだりして、もっともっとおいしい日本酒を広めていけたらと思います。本日はありがとうございました」

そして最後にもう一度、この日いちばんのいい声で。

「いい声と酒を浴びろ!」「乾杯!」

久慈社長も「皆さんありがとうございました。日本酒これからも愛してください」と続き、第3部は温かい拍手の中で幕を閉じた。配られた枡は記念品として持ち帰ることができ、観客はそのまま、茜屋さんが紹介したお酒を求めて試飲ブースへと散っていった。

ステージの最後には、主催SIPORYから新イベントの発表もあった。2027年5月29日(土)・30日(日)、同じ東京ポートシティ竹芝で、新しい日本酒イベント「ハレサケ」を開催する。テーマは「晴れの日に日本酒を」。就職・転職・卒業・独立・結婚──新しい門出を迎える人と一緒に日本酒で乾杯するお祭りだ。

竹芝のステージは、来年の5月にまた日本酒と出会う場所になる。

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