スプリッツァーとは、よく冷えた白ワインを炭酸水で割るオーストリア発祥のワインカクテルです。基本の割合は白ワイン1:炭酸水1。アルコール度数は約6%まで下がり、ビール並みの軽さで食前酒やランチのお供として楽しめます。名前はドイツ語の「spritzen (弾ける)」に由来し、白ワインの代わりに日本酒で作れば「日本酒スプリッツァー」になります。
「スプリッツァーってどんなお酒?」「白ワインと炭酸水はどのくらいの割合?」「度数はどれくらい?」「スプリッツとは違うの?」という疑問に、SIPORY編集部が答えます。この記事では、スプリッツァーの意味と発祥、基本の割合と度数、作り方と失敗しないコツ、向く白ワイン、スプリッツとの違い、アレンジ、そして白ワインを日本酒に置き換えた日本酒スプリッツァーのレシピまで1ページにまとめました。
スプリッツァー 早見表
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 読み方・表記 | スプリッツァー (Spritzer)。ドイツ語 spritzen (弾ける) が語源。「スピリッツァー」「スプリッチャー」「スプリッツア」と書かれることもあるが同じ飲み物 |
| 発祥 | オーストリア。19世紀ごろから食前酒として親しまれる |
| 材料 | 白ワイン + 炭酸水 (+ 氷、レモンやミント) |
| 基本の割合 | 白ワイン1:炭酸水1 (濃いめなら2:1) |
| 度数 | 約6% (1:1)、約8% (2:1) |
| 味わい | すっきり軽快。ワインの酸味と果実味に炭酸の爽快感 |
| 向く場面 | 食前酒、ランチ、暑い日、ワインをゆっくり飲みたい日 |
スプリッツァーとは?意味と発祥
スプリッツァーは、白ワインを炭酸水で割った飲み物です。ドイツ語で「弾ける」「はじけ飛ぶ」を意味する spritzen が語源で、グラスの中で炭酸が弾ける様子から名付けられました。発祥はオーストリアとされ、ワイン産地の人々が暑い季節にワインを軽く飲むために炭酸水で割ったのが始まりです。
ドイツやオーストリアでは「ヴァインショルレ (Weinschorle)」とも呼ばれ、カフェやビアガーデンの定番メニューです。ワインをそのまま飲むより度数が低く、水分も同時に取れるため、昼間や食事中に飲む酒として定着しました。日本でもワインバーやカフェで提供されるほか、家庭で簡単に作れることから人気が広がっています。
白ワインと炭酸水の割合
| 割合 (白ワイン:炭酸水) | 度数の目安 | 味わい |
|---|---|---|
| 1:2 | 約4% | かなり軽い。暑い日や昼間向き |
| 1:1 | 約6% | 基本形。ワインの味も炭酸の爽快感もバランス良く残る |
| 2:1 | 約8% | ワインの味が主役。食事と合わせるときに |
迷ったら1:1から始めて、薄いと感じたらワインを増やします。白ワインの度数を12%とすると、1:1で6%、2:1で8%が目安です。炭酸水は無糖のものを使い、甘みがほしいときはレモンやオレンジで補います。
スプリッツァーの度数とカロリー
白ワイン (約12%) を炭酸水で1:1に割ると、度数は約6%まで下がります。ビールに近い軽さで、食事中でもペースを保ちやすいのが、スプリッツァーが食前酒・食中酒として愛される理由です。
カロリーは、炭酸水が0kcalなので、同じグラス1杯ならワインをそのまま飲むより控えめになります。1:1なら単純にワイン分のカロリーが半分です。正確な数値はワインの銘柄で異なりますが、「軽く飲みたい日の選択肢」として覚えておくと便利です。
基本のスプリッツァーの作り方
材料は2つだけです。
材料 (1杯分)
- よく冷えた白ワイン (辛口がおすすめ) 60ml
- 炭酸水 60〜120ml
- 氷 適量
- レモンピールやミント (お好みで)
手順
- ワイングラスに氷を入れる
- 白ワインを注ぐ
- 炭酸水を静かに注ぎ、マドラーで縦に1回だけ混ぜる
- レモンピールを搾りかけるか、ミントを添える
失敗しない3つのコツ
- ワインも炭酸水も冷蔵庫でしっかり冷やす。氷が溶けにくくなり、最後まで爽快感が続く
- 炭酸は最後に静かに注ぐ。先に入れたり混ぜすぎたりすると気が抜ける
- 甘口ワインは避ける。炭酸で薄まると甘さだけが残りやすい。辛口の白がすっきり仕上がる
スプリッツァーに向く白ワイン
高級ワインは不要です。炭酸で割るので、香りが繊細な高価なワインは持ち味が消えてしまいます。
| タイプ | 例 | 仕上がり |
|---|---|---|
| 辛口・すっきり系 | ソーヴィニヨン・ブラン、ピノ・グリージョ、甲州 | 最も定番。柑橘の香りと炭酸が合う |
| 香り華やか系 | リースリング (辛口)、ゲヴュルツトラミネール | 華やかで食前酒向き |
| 果実味しっかり系 | シャルドネ (樽なし) | 2:1で濃いめにするとワインらしさが残る |
千円台のデイリーワインで十分おいしく作れます。開けてから数日たったワインを使い切る方法としても便利です。
スプリッツァーとスプリッツの違い
名前がよく似た「スプリッツ (Spritz)」と混同されがちですが、別のカクテルです。
| スプリッツァー | スプリッツ | |
|---|---|---|
| ベース | 白ワイン + 炭酸水 | スパークリングワイン + リキュール + 炭酸水 |
| 発祥 | オーストリア | イタリア (ヴェネツィア周辺) |
| 代表例 | 白ワインの1:1割り | アペロール・スプリッツ (オレンジ色でほろ苦い) |
| 味わい | すっきり軽快 | ほろ苦く華やか |
| 度数 | 約6% | 約8〜11% |
カフェやバルで見かけるオレンジ色の「アペロール・スプリッツ」をイメージして検索した方は、リキュールを使う「スプリッツ」の方が近いのでご注意を。どちらも軽い飲み口の食前酒向きという共通点はあります。
スプリッツァーのアレンジ
- ロゼ・赤ワインで: ロゼは華やか、軽めの赤 (ガメイなど) は「赤ワインスプリッツァー」としてベリー系の香りが楽しめる
- 柑橘を足す: レモン、ライム、グレープフルーツを搾ると酸が引き締まる
- ハーブを足す: ミント、ローズマリー、バジルを1枝。香りが立ち、見た目も映える
- フルーツを漬ける: オレンジやベリーを入れれば、サングリア風の一杯に
- トニックウォーターで: 炭酸水の代わりに使うと、ほのかな苦味と甘みが加わる
白ワインの代わりに日本酒で: 日本酒スプリッツァー
このスプリッツァーを、白ワインの代わりに日本酒で作るのが「日本酒スプリッツァー」です。炭酸に加えて柑橘やハーブで香りづけするのが特徴で、ワイン感覚で日本酒を楽しめます。「日本酒は好きだけど少し重い」「ワインみたいに気軽に飲みたい」という人に向いています。
材料と作り方
- 日本酒 60ml
- 炭酸水 90ml (日本酒1:炭酸1.5)
- レモンスライス 1枚
- 氷 適量
氷を入れたグラスに日本酒を注ぎ、炭酸水を静かに加え、レモンを添えます。日本酒は白ワインより度数が高い (15〜16%) ので、炭酸を少し多めにするとワイン版と同じ約6%になります。
ワイン版との比較
| 項目 | ワインスプリッツァー | 日本酒スプリッツァー |
|---|---|---|
| ベース度数 | 白ワイン 11〜13% | 日本酒 14〜16% |
| 推奨比率 | ワイン1:炭酸1 | 日本酒1:炭酸1.5 |
| 完成度数 | 約6% | 約6% |
| 香りの主役 | ブドウ由来の果実香 | 米由来の吟醸香 |
| 合う料理 | 前菜・魚介 | 前菜・魚介・和食 |
日本酒版の3アレンジ
- 柚子スプリッツァー: 柚子の皮を搾りかける。純米酒と合わせると和食向きの一杯に。冬におすすめ
- ミントスプリッツァー: ミントを数枚軽く叩いて入れる。生酒と合わせると夏のテラス向き
- オレンジスプリッツァー: オレンジスライス1枚。最も飲みやすく、日本酒初心者やホームパーティーに
日本酒スプリッツァーに向く日本酒
| 種類 | 理由 |
|---|---|
| 純米吟醸 | 果実のような香りが柑橘やハーブと合う。最もおすすめ |
| 生酒 | フレッシュさと微発泡感が炭酸で際立つ |
| 夏酒 | 軽快な設計で、そのままスプリッツァー向き |
| 吟醸酒 | 香りとの相性が良く、価格も手頃 |
華やかな香りやきれいな酸を持つ銘柄 (新政、風の森、出羽桜、伯楽星など) は、スプリッツァーにしても個性が残りやすいタイプです。高級な純米大吟醸は香りが消えるので使いません。
→ 純米吟醸とは? / 生酒とは? / 夏酒とは? / 新政とは? / 風の森とは?
ソーダ割りとの違い
| 項目 | 日本酒ソーダ割り | 日本酒スプリッツァー |
|---|---|---|
| 構成 | 日本酒 + 炭酸 | 日本酒 + 炭酸 + 柑橘やハーブの香り |
| 香り | 日本酒主体 | 柑橘やハーブ主体 |
| 雰囲気 | 食中酒 | カクテル |
→ 日本酒ソーダ割り完全ガイド / 日本酒カクテルの作り方15選
スプリッツァーに合う料理
軽快で酸のある飲み物なので、油の少ない前菜や魚介と好相性です。
- カルパッチョ、生ハム、カプレーゼ
- 白身魚のグリル、シーフードサラダ
- 天ぷら、刺身 (日本酒版なら特に)
- フレッシュチーズ、フルーツ
編集部コメント
- 初心者: ◎ (材料2つ、1:1で失敗しない)
- ワイン好き: ◎ (デイリーワインの新しい飲み方)
- 日本酒初心者: ◎ (日本酒版は日本酒の入口として最適)
年間300銘柄以上を試飲する編集部の実感として、日本酒スプリッツァーは「日本酒とワイン文化の橋渡し」になる飲み方です。ワイン版で慣れた人が日本酒版を試すと、米の香りの違いがはっきり分かります。
よくある質問
スピリッツァーとスプリッツァーは同じですか?
同じ飲み物です。正しい表記はスプリッツァー (Spritzer) で、「スピリッツァー」「スプリッチャー」「スプリッツア」は表記揺れです。蒸留酒を指す「スピリッツ (Spirits)」とは別の言葉なので注意してください。
スプリッツァーとは何ですか?
白ワインを炭酸水で割るオーストリア発祥のカクテルです。ドイツ語の spritzen (弾ける) が語源で、白ワイン1:炭酸水1が基本の割合です。
スプリッツァーの度数は?
白ワイン (約12%) を1:1で割ると約6%、2:1で約8%です。日本酒スプリッツァー (日本酒1:炭酸1.5) も約6%と、ビール並みの飲みやすさになります。
白ワインと炭酸水の割合は?
基本は1:1です。軽くしたいなら1:2、ワインの味を残したいなら2:1にします。
スプリッツァーに向くワインは?
辛口で香りがすっきりした白ワイン (ソーヴィニヨン・ブラン、ピノ・グリージョ、甲州など) が定番です。千円台のデイリーワインで十分です。
赤ワインでも作れますか?
作れます。軽めの赤やロゼで作ると「赤ワインスプリッツァー」「ロゼスプリッツァー」になり、ベリー系の香りが楽しめます。
スプリッツァーとスプリッツの違いは?
スプリッツァーは白ワイン + 炭酸水、スプリッツはスパークリングワイン + リキュール (アペロールなど) + 炭酸水です。オレンジ色でほろ苦いのがスプリッツです。
日本酒スプリッツァーとは?
白ワインの代わりに日本酒を使ったスプリッツァーです。日本酒1:炭酸水1.5にレモンや柚子を添えて作ります。純米吟醸や生酒が向いています。
スプリッツァーはいつ飲むのが向いていますか?
食前酒、ランチ、暑い日の昼間など、軽く飲みたい場面に向いています。度数が低いので、ワインをゆっくり長く楽しみたいときにも便利です。
あわせて読みたい
出典・参考情報
- 日本酒造組合中央会
- 酒類総合研究所
- 国税庁「酒のしおり」
編集後記
スプリッツァーは、白ワイン1:炭酸水1で作る、世界で最もシンプルなワインカクテルです。度数約6%の軽さは食前酒にも昼間にも向き、白ワインを日本酒に置き換えれば和食にも合う一杯になります。まずはデイリーワインと炭酸水で、次に純米吟醸で、両方の違いを楽しんでみてください。

